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表情の変化に感じた、花のパワー
FDA認定校 Mフラワーデザインルーム 主宰
長岡 満江さん(山口県萩市)
好きな花仕事で誰かのお役に立つことが出来るって、とても嬉しいことです。婦人会、子ども会、ワークショップ等、ご依頼があれば何処へでも出かけてワイワイ、ガヤガヤと楽しい花の輪を作ってきましたが、いずれも皆さん健常者でした。この度はパーキンソン患者さんの方々、お身体の不自由な人もいらっしゃると聞きましたので、イーライリリーの担当の方に伺ったところ、患者さん達の状態については何もお分かりにならず、「華輪」に掲載されている先生方のレポートから、少々鋏が使いづらい方もいらっしゃるというようなことを参考にさせていただきました。
3月初旬に依頼を受け、講習日は3月末日で講習時間は1時間ということに決定しました。日常のレッスンでも季節と風の感じられる作品を心がけていますので、今の季節、木々の芽吹く様子を身近に見て元気を出していただこうと、テーマはガーデンスタイルで「里山の早春」に決めました。天候不順もあって、3月も中旬を過ぎると早春を演出する芽立ちの花木、ゼンマイ、菜の花などは花屋さんの店先から消えてゆき、しかしテーマに合う花材は集めたいと思い、手伝ってくださるスタッフと近くの山へ行き、ウラジロシダのゼンマイを見つけて一安心。ふきのとうは大きく花開いて使えず、3月末に集まった花材は彼岸桜、ムスカリ、マーガレット、アジサイの芽、ゼンマイ、シャガ、アイビー、苔など。患者さん方は萩市内か近郊の農漁村から通院されていて、里山は生活の場です。参考作品は作っておりましたが、「今日の作品は自然が先生です。皆さんのお家の周りをイメージしてお花を挿してくだ
さい。」とお話して始めました。興味なさそうな態度をされていた男性の方も、お家の周りにありそうな身近な材料で徐々に形になっていく「マイガーデン」を前から横から後ろから、なめるようにご覧になりながら、「ウーン、私の腕前はどうだい」と言わんばかりの満足そうなお顔・・・。 テーマの早春は晩春になってしまいましたが、彼岸桜の満開の枝もあり、皆さんに一足早いお花見を楽しんでいただきました。また、華やかな高価な花を使わなくても身近な材料で楽しめるデザインに、お手伝いをしてくださった病院のスタッフの方々がフラワーアレンジメントについて認識を新たにされたように思いました。
あっという間の1時間でしたが、花と向き合い、花にさわり、鋏を手にされているうちに、患者さん方が嬉々として変わっていく様子を目の当たりにして、私自身あらためて花のパワーを感じました。フラワーセラピーについて以前より感心はありましたが、このような形で実践の場をいただいたことに感謝します。
ご協力くださった萩慈生病院、イーライリリー株式会社、フラワーデコレーター協会の皆様ありがとうございました。
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